除湿機は「いつ使うか」で正解の機種が変わる、めずらしい家電です。 除湿の方式が 3 つあり、コンプレッサー式は夏に強く冬に弱い、 デシカント式は冬でも能力が落ちないが室温が上がるという、 はっきりした得手不得手があります。 そして厄介なことに、方式は商品名にほとんど書かれていません。 買取Xに登録されている除湿機のうち、名前に方式が入っているのは 1 割ほどです。 買取価格は Panasonic と三菱電機が高く、上位機で 7〜8 万円台。 点数がもっとも多いのはコロナで、2 万円台が中心です。
除湿機は、梅雨と部屋干しの季節に需要が立つ家電です。 本体価格が 5 万円を超える上位機もあり、 新品・未使用品の買取価格は 8 万円台に届きます。
ただしこのカテゴリは、相場を調べる前に自分の個体が何なのかを確認する という手順が要ります。理由を説明します。
買取Xが扱っているのは新品・未使用品の買取価格です。 使用済みの除湿機はフィルターやタンクの状態、 内部の汚れが査定に効くため、水準がまったく異なります。 未開封の個体を売る場合、あるいはこれから仕入れる場合の相場としてお読みください。 加湿空気清浄機については 加湿空気清浄機 新品買取価格比較 に別途まとめています。
方式が 3 つあり、得意な季節が違う
除湿機の中身は、大きく 3 通りに分かれます。
| コンプレッサー式 | デシカント式 | ハイブリッド式 | |
|---|---|---|---|
| 仕組み | 空気を冷やして水分を取る | 乾燥材に吸着させる | 気温で 2 つを切り替える |
| 得意な時期 | 夏。高温多湿に強い | 冬。低温でも落ちない | 通年 |
| 室温への影響 | 排熱が少なく上がりにくい | ヒーターを使うため上がる | 時期による |
| 電気代の目安 | 1 時間あたり 3.9〜12.4 円 | 8.8〜15.8 円 | 8.5〜20.5 円 |
| 向く用途 | 夏の除湿 | 冬場・部屋干し | 年間を通して使う |
※ 電気代は一般的に示されている目安です。機種と使い方によって変わります。
ポイントはコンプレッサー式は室温が下がると除湿能力も落ちることです。 空気を冷やして結露させる仕組みなので、 もともと空気が冷たい冬は効きが悪くなります。
デシカント式はヒーターを使うので冬でも能力が落ちません。 そのかわり室温が上がるので、夏に使うと部屋が暑くなります。
ハイブリッド式は、気温が高いときはコンプレッサー、低いときはデシカントとして動きます。 両方の良いところを使い分ける代わりに、本体価格も上がります。
そして方式は商品名にほとんど書かれていない
これは買取の相場を調べるうえでも、買う側にとっても不便な状態です。
対処は 2 つあります。
ひとつは型番で調べること。型番が分かればメーカーの仕様表に 方式が書かれています。買取Xの検索も型番で行うのが確実です。
もうひとつは本体の表示を見ること。 未開封であれば箱の側面に仕様が印字されています。 「除湿方式」という項目があるはずです。
売る側としては、方式が分からなくても型番さえ正確なら相場は引けます。 方式を気にする必要があるのは、これから買う側と仕入れる側です。
「衣類乾燥除湿機」は半分を占める
除湿機のもうひとつの軸が、衣類乾燥です。
実データでは、登録されている除湿機のおよそ半分が「衣類乾燥除湿機」を名乗っています。 部屋干しの洗濯物に風を当てて乾かす機能を前面に出した製品です。
| 衣類乾燥を名乗る | 名乗らない | |
|---|---|---|
| 点数 | およそ半分 | およそ半分 |
| 買取価格の平均 | 2 万円台後半 | 2 万円台後半〜3 万円弱 |
| 上位機 | 7 万円台 | 8 万円台 |
※ 新品・未使用品の買取価格。名称の有無より機種のグレードのほうが価格への影響は大きくなります。
数字を見ると、「衣類乾燥」を名乗るかどうかで相場が大きく変わるわけではありません。 どちらの側にも上位機と下位機があるためです。
実務的には、名称ではなくグレードと除湿能力で決まると考えてください。
メーカーごとの水準
| メーカー | 点数 | 買取価格の平均 | 上位機 |
|---|---|---|---|
| Panasonic | 中 | 4 万円台 | 8 万円台 |
| 三菱電機 | 中 | 3 万円台後半 | 7 万円台 |
| SHARP | 多い | 2 万円台後半 | 5 万円台 |
| コロナ | もっとも多い | 2 万円台後半 | 4 万円台 |
| アイリスオーヤマ | 中 | 1 万円台後半 | 3 万円台後半 |
※ 新品・未使用品の買取価格の平均水準。点数の多いメーカーは低価格帯も含むため平均が下がります。
読み取れるのは、点数の順位と単価の順位が一致していないことです。
点数がもっとも多いのはコロナです。 暖房機器で知られるメーカーですが、除湿機でも品揃えが厚く、 買取Xの登録点数ではトップです。価格帯は 2 万円台が中心になります。
一方で単価がもっとも高いのは Panasonicで、上位機は 8 万円台。 次いで三菱電機が 7 万円台です。 この 2 社は上位グレードに厚みがあります。
つまり「よく見かけるメーカー」と「高く売れるメーカー」は別ということです。 手元の個体がコロナだから安い、Panasonic だから高い、 という単純な話ではなく、そのなかのどのグレードかで決まります。
三菱電機の「空清脱臭」付きという枝
除湿機のなかには、空気清浄や脱臭の機能を併せ持つ機種があります。
買取Xに登録されているものでは、三菱電機に 「空清脱臭除湿機」と明記された機種があり、 買取価格は 7 万円台に届きます。
これは除湿機と空気清浄機の中間にあたる製品です。 一台で両方をまかないたい人に向けたもので、 そのぶん本体価格も上がります。
相場を調べるときに注意したいのは、 同じシリーズの除湿専用機とは別型番だという点です。 「空清脱臭」が付くかどうかで価格が変わるので、 商品名をそのまま検索に使ってください。
なお、加湿と空気清浄が主目的の製品は別カテゴリです。 そちらは 加湿空気清浄機 新品買取価格比較 にまとめています。
ダイキンの「カライエ」という特殊な枠
除湿機のなかには、据え置きではなく壁に取り付けるタイプもあります。
買取Xに登録されているダイキンの「カライエ」がこれにあたり、 買取価格は 5 万円台です。
これは住まい向けの除湿乾燥機で、 脱衣所などに設置して使う製品です。 一般的な据え置き型の除湿機とは設置の仕方が違います。
点数が少ないジャンルなので、扱っている店も限られます。 提示している店が少ない型番は店ごとの差が大きく出るので、 必ず全社を比べてください。
今の買取価格を確認する
主な除湿機の現在の買取価格です。型番をタップすると、 その型番を扱っている全社の提示価格が高い順に表示されます。
型番の読み方
メーカーごとに型番の付け方が決まっています。
| メーカー | 型番の形 |
|---|---|
| Panasonic | 「F-Y」で始まる。続く記号がシリーズ、数字が除湿能力の目安 |
| 三菱電機 | 「MJ-」で始まる。P や PV といった記号でシリーズが分かれる |
| SHARP | 「CV-」で始まる |
| ダイキン | 製品名(カライエなど)が前面に出る |
数字の部分は除湿能力の目安に対応していることが多く、 Panasonic の「200」「120」のように、大きいほど上位になります。
末尾の「-W」「-S」は色です。 W がホワイト系、S がシルバー系という使い分けが一般的です。
このカテゴリも色違いは別商品として登録されています。 買取価格はおおむね同水準ですが、 検索するときは末尾まで含めてください。
季節性が二重にある
除湿機の需要には、他の季節家電にない特徴があります。
| 時期 | 動き |
|---|---|
| 4〜6 月 | 梅雨の手前。もっとも動く |
| 7〜9 月 | 夏の湿気。コンプレッサー式の出番 |
| 11〜2 月 | 部屋干しの季節。デシカント式の出番 |
| 3 月・10 月 | 比較的静か |
扇風機やヒーターのように片方のシーズンだけ、という商材ではありません。 梅雨と夏に加えて、冬の部屋干しという第二の需要期があります。
これは方式によって出番が違うことの裏返しです。 夏はコンプレッサー式、冬はデシカント式が求められるので、 年間を通してどこかに需要があります。
売り時としては梅雨の手前がもっとも分かりやすい目安ですが、 デシカント式であれば冬の手前も選択肢になります。 ただし新品買取の相場は店の在庫状況にも左右されるので、 実際の提示額を見てから判断してください。
同じ機種が「8畳」とも「16畳」とも書かれる
除湿機の仕様でもうひとつ混乱しやすいのが、適用畳数です。
除湿機の適用畳数は、建物の構造によって 3 通りに書き分けられます。 木造、プレハブ、鉄筋の 3 つです。
| 構造 | 同じ機種での目安 |
|---|---|
| 木造 | もっとも狭い |
| プレハブ | 中間 |
| 鉄筋 | もっとも広い。木造の約 2 倍 |
たとえば同じ機種が、木造なら 8 畳、鉄筋なら 16 畳と書かれます。 断熱性と気密性が違うので、同じ除湿量でもカバーできる広さが変わるためです。
つまり「何畳用」という表記だけを見比べても意味がありません。 どの構造を前提にした数字なのかまで見る必要があります。
比較の軸としてより確実なのは除湿能力(L/日)です。 1 日あたり何リットルの水を取れるかを示す数字で、 構造に関係なく機種の実力を表します。
買取の相場も、おおむねこの除湿能力に沿って並びます。 型番の数字が能力の目安に対応しているのは、そのためです。
タンクと連続排水
除湿機は取った水をタンクに溜めます。 そしてタンクが満水になると運転が止まります。
これを避けるために、連続排水という機能があります。 市販のホース(内径 15mm のものが一般的です)をつないで、 排水口や浴室へ流し続ける使い方です。
| タンク運用 | 連続排水 | |
|---|---|---|
| 手間 | 満水のたびに捨てる | 放っておける |
| 設置場所 | どこでもよい | 排水できる場所の近く |
| 長時間の運転 | 途中で止まる | 止まらない |
機種によってドレンホースが付属するものと、別途用意するものがあります。 付属している場合、これは付属品として査定に絡みます。
未開封であれば中身を確認する必要はありません。 箱の表記がそのまま付属品の証明になります。
エアコンの除湿とは役割が違う
「エアコンに除湿機能があるのに、なぜ除湿機を別に買うのか」 という疑問があると思います。
| 除湿機 | エアコンの除湿 | |
|---|---|---|
| 設置 | 動かせる | 取り付けた部屋だけ |
| 使える場所 | 脱衣所、クローゼット、押入れ | 居室 |
| 衣類乾燥 | 風を当てて乾かす機種がある | 専用の機能ではない |
| 冬の運転 | デシカント式なら可能 | 暖房と両立しにくい |
決定的な違いは動かせることです。 エアコンのない脱衣所やクローゼット、 洗濯物を干している部屋に持っていけます。
この「持ち運べる」という性質が、 買い手が一般消費者であり続ける理由でもあります。 ビルトイン機器のように工事が要らないので、 誰でも買えて、誰でも使えます。
なぜ新品の除湿機が買取に出るのか
このカテゴリには、未使用のまま手放される理由がいくつかあります。
| 経路 | 内容 |
|---|---|
| 方式を選び間違えた | 冬に使いたかったのにコンプレッサー式だった、など |
| 能力が合わなかった | 部屋の広さに対して小さい/大きい |
| 引っ越しで不要になった | 入居先に設備がある、間取りが変わった |
| 買い替えの重複 | 先に買っていたのを忘れて買った |
| 贈答 | 実家向けなどで贈られたが使わなかった |
とくに方式の選び間違いは、このカテゴリならではです。 商品名に方式が書かれていないので、 買ってから「冬に効かない」と気づく、ということが起こります。
未開封のまま気づいた場合、その個体はそのまま新品として残ります。
買い替えのサイクルが短くない
除湿機は、家電のなかでは世代交代がゆるやかなジャンルです。
除湿という機能そのものは長年変わっておらず、 新型で変わるのは主に省エネ性能、静音性、 それに操作まわりやセンサーです。
そのため型落ちになった瞬間に相場が崩れる、という動き方をしません。 スマートフォンや美容家電とは対照的です。
売る側にとっては、あわてる必要はないということです。 ただし季節性はあるので、 梅雨の手前という需要期を外すと提示額が揃いにくくなります。
まとめると、年単位では急がなくていいが、季節は意識したほうがいい というのがこのカテゴリの売り時の考え方です。
査定で見られるところ
| 見られる点 | なぜ見るか |
|---|---|
| 型番と色 | 色違いは別商品として登録されている |
| 未開封かどうか | 水を扱う機械なので使用歴が効く |
| タンクとフィルター | 取り外し部品が欠けやすい |
| 排水ホース | 連続排水用のホースが付く機種がある |
| キャスター・脚 | 別部品として同梱されることがある |
| 外箱の状態 | 大型で角が潰れやすい |
除湿機は水を扱う機械です。 一度でも運転すると内部に水が通るので、 未開封かどうかの差が他の家電より出やすくなります。
とくにタンクに水が残ったまま時間が経つと、 においやぬめりの原因になります。 これは新品として売る個体では起きない問題ですが、 逆に言えば買い手が中古を警戒する理由でもあり、 そのぶん未開封の価値が押し上げられています。
動作確認をしたくなる商材ですが、 未開封のまま出せる個体はそのまま出すのが有利です。 減額の一般的な理由は 新品買取で減額される理由と対策 にまとめています。
仕入れ側から見た除湿機
新品で仕入れて買取に回す場合の注意点です。
第一に、方式を必ず確認する。 商品名に出ないので、型番から仕様を引く手間が要ります。 安く出ている個体が、その時期に需要のない方式だった、ということが起こります。
第二に、季節を読む。梅雨の手前がもっとも動きます。 真冬に仕入れて梅雨まで持つのか、回転を優先するのかを決めてから数を持ってください。 ただしデシカント式であれば冬にも需要があります。
第三に、かさばる。除湿機は本体が大きく、箱も大きくなります。 保管と送料の両方に効きます。
第四に、メーカーで当たりを付けない。 点数がもっとも多いコロナと、単価がもっとも高い Panasonic では 価格帯が倍近く違いますが、それぞれのなかにも上位機と下位機があります。 実質コストの計算方法は せどりの利益計算 にまとめています。
売却までの流れ
- 型番を控える。「F-YEX200D-W」「MJ-PV250YX-W」のように、色の記号まで。
- 箱の仕様表を見る。「除湿方式」の項目に方式が書かれています。
- 買取Xで検索する。扱っている店と提示額を確認します。
- 付属品を数える。タンク、フィルター、排水ホース、キャスター。
- 開けない。水を扱う機械なので、運転した時点で扱いが変わります。
- 元箱ごと梱包する。大型なので外箱の潰れは減額につながります。
運転音という見落としやすい差
仕様表には載っていますが、意識されにくい項目です。
コンプレッサー式は運転音があります。 空気を冷やすための圧縮機が動くので、 冷蔵庫が動いているような音と振動が出ます。
デシカント式は圧縮機を使わないぶん、この種の音は出ません。 そのかわりヒーターとファンの音があります。
寝室や書斎で使う前提なら、この差は実用上かなり効きます。 仕様表の運転音(dB)の欄で比べられるので、 買う側・仕入れる側は確認しておいてください。
売る側にとっては、これも相場に織り込み済みです。 静音性を売りにした機種は本体価格が高く、買取価格もそれに応じます。 型番で調べれば結果として反映されています。
点数が多いカテゴリなので、比べる価値がある
除湿機は、買取Xの登録点数が多いカテゴリです。 メーカーもグレードも幅があり、価格帯は 1 万円台から 8 万円台まで広がっています。
点数が多いということは、扱っている店も多いということです。 そして扱う店が多いほど、店ごとの提示額に差が出ます。
このカテゴリで1 社だけ見て決めるのはもったいないです。 型番で検索すれば全社の提示が高い順に並ぶので、 数分で比較が済みます。
とくに Panasonic や三菱電機の上位機は金額そのものが大きいので、 数パーセントの差でも実額では数千円になります。
どの型番から調べればいいか
手元に個体があるなら型番で調べるだけですが、 これから仕入れる側は「どこから見るか」で迷います。
実データの並びから言えば、金額の大きい順に Panasonic の上位機、三菱電機の上位機、SHARP の中位機という順で 見ていくのが効率的です。
点数で当たりを付けたいならコロナです。 登録点数がもっとも多いので、 同じ型番を扱っている店も多く、比較の材料が揃いやすくなります。
逆に、点数が少ないうえに単価も低い帯は、 送料と手間に対して見返りが小さくなります。 金額の絶対値が小さいカテゴリでは、 まとめて出せるかどうかのほうが手取りに効きます。
まとめ
除湿機の買取で押さえるべき点を整理します。
- 方式で得意な季節が違う。コンプレッサー式は夏、デシカント式は冬、ハイブリッドは通年。
- 方式は商品名にほとんど書かれていない。登録名に入っているのは 1 割ほどです。
- 売る側は方式が分からなくてもいい。型番さえ正確なら相場は引けます。
- 畳数表記は構造で 2 倍変わる。比較には除湿能力(L/日)を使ってください。
- メーカーで当たりを付けない。点数最多のコロナと単価最高の Panasonic は別の話です。
- 開けない。水を扱う機械なので、運転した時点で扱いが変わります。
- 売り時は季節で見る。年単位では急ぐ必要はありませんが、梅雨の手前を外すと提示額が揃いにくくなります。
関連記事
同じ空気まわりの家電は 加湿空気清浄機 新品買取価格比較、 同じく季節性のある機器は 高圧洗浄機 新品買取価格比較、 未開封の価値については 未開封と未使用の違い を参照してください。